こんにちは!TABLE FOR TWO Internationalの村田です。 7月16日に「自治体×SDGs実践セミナー ~“無駄”なんて言わせない!!本当に活用できるSDGs」~を開催しました。
SDGsのゴール達成に向けた本質的貢献を目指して
SDGsという言葉が広く認知されるようになり、様々な文脈で語られることが増えてきました。TFT事務局内であがった「SDGsについて色々な方々と学び、対話する機会をつくりたい!」という声の元に、当企画が立ち上がりました。
私たちは日頃より、“アクション”をとても大切にしています。「まずやってみよう!」と言い合えるところがTFTの強みです。 SDGsも“知っている”だけではなく、日常生活のちょっとした行動につながっていることに気づき、実践に移していくことが大切だと考えています。そこで、私たち一人ひとりの生活のあらゆる点において関わりのある(正確には点ではなく、面かもしれませんね)自治体×SDGsをテーマに開催いたしました。
今回は、自治体職員としてのキャリアもお持ちの研究者、高木超先生をお迎えしてセミナーを実施。3つの観点「SDGsの基礎知識」「SDGsの特徴」「自治体での活用方法」について学びました。TFTはセミナーの中で、SDGs実践者として、自治体事業におけるSDGs実践の観点について、事業紹介をしました。
朝日新聞社の調査によると、SDGsという言葉の認知度は、2020年時点で50%弱(全国の15歳~69歳の男女5000人に調査)にもなるそうです。想像以上に認知度が高くて驚きました。
言葉の認知度は高まっている一方で、実行している、関わっていると実感している人はどれくらいいるのでしょうか。TFTの元には「ゴールを明記したが、事業を通じて貢献できた実感がない」「業務のどこがSDGsに関わっているのかわからない」「ゴールのロゴは見たことがあるが、具体的なアクションがわからない」といった声が集まっています。
【SDGs実践に必要な3つのポイント】
私が今回のセミナーから学んだ【SDGs実践に必要な3つのポイント】です。
1 問う力を磨く
セミナーではまず、ある事象や物事を見直す際に、「SDGsのメガネ」をかけて、つまり「SDGsを2030年までに達成する!」という気持ちで見てみましょうとガイドをいただきました。実践練習として、ある写真の「気になること」を色々な観点で挙げていきました。当たり前に見えていた写真にもたくさんの問題が挙がり、ワークを通じて「当たり前」に疑問を持つことは非常に大切であることを実感しました。
「一問一答になれていると、答えを出すことが得意になる。しかし「問い」を生み出す力をつけていくことが重要である」という先生の言葉にドキッ。多様な価値観がある中で、解決策は一つではないのですよね。
2 自分事化するための思考方法
例えば、開発途上国の飢餓問題。日本に住む“私”にとっては、遠い国の誰かの問題。しかし、「“私”が食べているものは誰が作っているのだろう?」という問いから出発し、「開発途上国の誰かが過酷な環境下で生産しているものかもしれない…」と考えてみると、一気にその問題が自分に近づいてきます。
日常生活の当たり前に「問い」を立て、そのうえでSDGs17のゴールのつながりを考えてみる。SDGsをヒントに視野を広げてみると違った見え方ができることを学びました。
3 規制だけでなく、アイデアを
ポイ捨てを禁止するという状況下で、行政は注意看板の設置や罰金を伴う条例の制定などの方法を考えます。それだけでなく、2つの投入口を用意したゴミ箱に「AとBのどちらが世界で最も有名なスポーツ選手か?」といったクイズを用意し、Aと思う人は左側の投入口に、Bと思う人は右側の投入口に捨てるといった投票機能を加えたら、楽しんでゴミ捨てができるかもしれない。
達成したいゴールに向けて、行動を制限(または強制)するのではなく、行動促進を図る方法を考えるというのは、“アクション”につなげていくうえで、非常に重要なヒントだと感じました。
まとめ
SDGsは、17のゴール、169のターゲット、231の指標から成っており、広範囲かつ、それぞれが関連したつながりの中で深い意味を持っています。そして、組織も個人も、さらに世界中の人たちが同じ方向性を向くことができる目標です。
セミナー中で、「自治体が企業のSDGs取り組みを推進。地元資源を活用した商品を開発し、その地域で商品提供をした」という実例紹介がありました。この取り組みには、自治体、複数の組織、そして個人が関わっています。自治体の後押しにより、組織の枠組みを超えた連携の”きっかけ”が生まれたのです。 “SDGs”という目標があることで、問題の顕在化ができたり、先回りして課題検討に入れたり、多様な組織や個人との目線合わせができる。そんな活用の仕方を皆さまと一緒に、TFT自身も進めていきたいと思っています。参加者の声
- 高木先生のSDGsの基本のご説明は、組織づくりに役立つヒントをとても多く得られました。
- SDGsが業務でどう使えるか具体的にイメージできました。
- 今回の機会も理解する一助になったので、自治体に限らず職場環境やかかわっている団体に活用できないか考えてみたいと思いました。
今回のオンラインセミナーは人と世界をつなぐSDGsの取り組みの発信拠点[ITOCHU SDGs STUDIO] にご協力いただきました。 素敵な展示、エシカルコンビニなど、ココロオドル情報と体験の発信基地でした。
[ITOCHU SDGs STUDIO]
あらゆるSDGsに関する活動を後押しする情報発信・体験の場をつくり、「人と商いと地球」をつなぐカルチャープラットフォームの構築。
SDGsに関わる活動をされている団体等への展示スペース・SNS発信等の撮影スペース無償提供。
ラジオブース設置及び伊藤忠商事の冠番組『J-WAVE SELECTION ITOCHU DEAR LIFE, DEAR FUTURE』(毎月第4日曜日22:00~22:54放送)を通じた世の中の「SDGs」の取り組みの発信。(番組ナビゲーター:SHELLYさん)
TFTプログラムに関してのご質問、ご相談などお気軽にご連絡ください。