新型コロナウイルス感染症に関する支援先の状況

ルワンダ(2022年4月)

TFTが給食支援をしている東アフリカ諸国の中で、ルワンダは最も厳しいコロナウイルス感染症の対策を継続しています。
入国時のPCRテストや出入国72時間以内の陰性証明、マスク着用の義務付けを継続しています。
ルワンダでは4月18日から3学期が始まりますが、地方の寄宿学校の生徒は、コロナ感染症の予防のため、
首都キガリから専用バスで学校に戻ります。学校のある地方ごとに毎日バスが出発し、
バスの中や学校でもコロナ感染症予防のルールを守ることが義務付けられています。

休校がもたらす基礎学力への影響

2020年3月以降、新型コロナウイルス感染症予防のため世界的に学校が休校となりました。
日本やタンザニアではいち早く学校が再開しましたが、ユニセフの報告では2022年3月時点でいまだ23か国では全面的な対面授業が再開されていません。
長引く休校は生徒の基礎学力の低下をもたらすことが懸念されています。

ユニセフの調査報告書「子供は本当に学んでいるの?」では、学校に通っていない子どもの数は2020年に過去20年間で初めて増加し、今後も増加傾向が続くことが懸念されています。
調査の対象となった低中所得国32か国では、小学校2年生で身に着けるべき簡単な読み書きや数の識別などの基礎学力があると判断された児童は30%程度で、
サブサハラ以南のアフリカ諸国では10人に1人程度にとどまるという結果が出ています。

同報告書では、学校を1年休校することで、基礎学力が68%低下すると指摘されてます。特に低学年の生徒は休校の影響を受けやすく、
基礎学力を身につけることができないと、学習能力に長期的な影響を与えると指摘しています。
もともと基礎学力の習得レベルが低かったサブサハラ以南のアフリカ諸国でも、
コロナウイルス感染症のために休校が相次ぎました。TFTが給食を支援する学校では対面授業が再開していますが、
子どもたちが学校に通い、学び続けるための環境を整えることは、これまで以上に大切になります。


フィリピン、バライバイ小学校の自主学習教材

参考:日本ユニセフ協会「COVID-19 教育危機 いまだ23カ国で学校閉鎖続く 教育が不平等化の最大要因に」
https://www.unicef.or.jp/news/2022/0075.html